囲碁 井山本因坊が史上初6冠

 囲碁の井山裕太本因坊(23)が14日、第37期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)

 同局は13日から静岡県伊豆市で行われ、14日午後5時3分、197手で井山が黒番中押し勝ちし、4勝2敗となった。井山は現在、本因坊に加え天元、王座、碁聖、十段を保持。今回棋聖を初獲得し、名人を加えた囲碁界の7大タイトルのうち六つを同時に持つことになった。七つすべてを同時に保持した棋士はかつてなく、これまでは張の5冠(名人、天元、王座、碁聖、十段)が最高だった。

 井山は過去に名人も獲得したことがあり、今回、7大タイトルをすべて制する「7冠グランドスラム」も達成。87年に趙治勲九段(二十五世本因坊治勲)、10年に張が達成して以来、史上3人目。張の棋聖4連覇はならず、03年に本因坊を獲得して以来、初めて無冠となった。

 井山は東大阪市出身。石井邦生九段門下。02年12歳で入段(プロ入り)。05年、16歳で阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦で最年少優勝し、四段から七段に昇段。09年、20歳で張栩名人(当時)を破って最年少名人記録を更新、九段になった。通算タイトル獲得・優勝回数は、16回。通算成績は429勝152敗(勝率7割3分8厘)。日本棋院関西総本部所属。【金沢盛栄】

 ◇7冠、究極の目標

 井山本因坊の話 6冠は大変光栄だが、信じられないという気持ちの方が強い。7冠は究極の目標。今は考えられないが、チャンスがある限り、目指したい。

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