ACL開幕 浦和は0-3で完敗

[2.26ACL第1節広州恒大3-0浦和広州]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2013のグループリーグ第1節1日目が26日、各地で行われた。F組の浦和レッズは、アウェーで中国リーグ2連覇中の広州恒大(中国)と対戦した。5年ぶりにアジアの舞台に戻ってきた浦和は、前半16分に速攻からFWルーカス・バリオスにゴールを許す。さらに後半20分にもFWムリキにゴールを決められた。浦和もパスをつなぎ攻めたが、人数を掛けて守る広州から最後まで得点を挙げることはできず。逆に後半ロスタイムにはMF鈴木啓太の不運なオウンゴールが入ってしまい、0-3で敗れている。2007年大会以来のアジア制覇を目指す浦和。第2節は3月12日、ムアントン・ユナイテッド(タイ)を迎えてのホームゲームを戦う。

 浦和はペトロヴィッチ監督の代名詞ともいえる3-4-2-1のシステムでシーズン最初の公式戦に臨んだ。GKに加藤順大、最終ラインは右に新加入の森脇良太、中央に永田充、左に槙野智章。ボランチは鈴木啓太と阿部勇樹。右WBに梅崎司、左WBに宇賀神友弥、2シャドーに柏木陽介、マルシオ・リシャルデスが入り、1トップを原口元気が務めている。ベンチには新加入のDF那須大亮、MF関口訓充も入った。

 最初に好機をつくったのは、敵地に乗り込んだ浦和だった。前半7分、FW原口元気が右サイドからドリブル突破。DFに引っ張られながらも、倒れることなく左サイドにパス。これを受けたMF宇賀神友弥がゴールを狙ったが、シュートはGKに防がれた。このプレーで得たCKをMFマルシオ・リシャルデスがゴール前に入れると、ファーサイドでフリーになったDF槙野智章がヘッドで合わせたが、ボールは右に外れている。

 一方の広州恒大はスピードのあるFWムリキにボールを集め、速攻を狙ってくる。前半12分には浦和のPA内までボールを運ぶと、日本代表MFの香川真司とドルトムント時代にチームメイトだったバリオスがシュートを放ったが、DF永田充が体を張ってブロックした。同15分にもDFジャン・リンベンがCKの流れからミドルシュートを放ったが、GK加藤順大が正面でしっかりとキャッチし、ピンチを凌いだ。

 しかし、前半16分、攻撃に転じようとした浦和は、中盤の底からの縦パスを相手にカットされてしまう。最終ラインの裏に走ったムリキにパスが出ると、槙野、加藤が次々とかわされる。そこからの折り返しをゴール前で受けたバリオスが確実に決めて、広州恒大が1点をリードした。これで波に乗った広州恒大は、直後にもムリキが速攻からGK加藤をかわしてシュートを放ったが、ゴールライン上で槙野が懸命にクリアー。そのこぼれ球をMFジェン・ジがシュートしたが、ボールは左に逸れて行った。

 1点を追う展開となった浦和も、パスをつなぎ反撃に出る。24分には右サイドをMF梅崎司が突破し、ゴール前に低く速いボールを折り返す。DFにクリアーされたが、緩急をつけた攻撃でゴールに迫った。同34分にも左から宇賀神が折り返したボールをMF柏木陽介がヘッドで合わせたが、ボールは右に外れている。同43分にも攻撃参加した森脇がシュートを放ったが、ボールはDFに当たってクロスバーを越えて行った。前半終了間際にはMFダリオ・コンカが精度の高いFKを浦和ゴールに飛ばしたが、GK加藤が好守を見せて、ボールを枠外へ弾き出した。このまま1-0で前半は折り返した。

 後半4分、浦和はGK加藤から丁寧にボールをつなぎ、最後は森脇が左足でゴールを狙ったが、GKに防がれた。同点に追いつきたい浦和だが、3人の外国人選手を前線に残して守備を固める広州恒大を、なかなか崩すことができない。同10分には、コンカとムリキの連係から決定的なシュートを打たれるが、GK加藤が好守を見せた。

 攻撃のリズムを変えたい浦和は、後半14分にマルシオ・リシャルデスをベンチに下げ、明治大から加入したルーキーのFW阪野豊史を起用した。阪野が1トップに入り、原口が2列目に降りている。17分には原口が槙野とのワンツーからPA内に侵入し、ゴール前に折り返す。ボールはDFの手に当たったが、主審はファウルを認めず、浦和にPKが与えられなかった。

 後半20分、またしても浦和はミスから失点を喫してしまう。サイドチェンジのボールが短くなり、相手にカットされる。そのままワンタッチでパスをつながれ、最後はムリキにゴールを決められた。

 ゴールの欲しい浦和は、後半25分に梅崎を下げて、MF関口訓充を起用した。その直後、関口のパスを受けた阪野がゴールを決めたが、阪野がオフサイドで得点は認められなかった。同36分にも原口がPA内でボールを受けて前を向き、シュートまで持ち込んだが、シュートはDFにブロックされた。40分にも右サイドの関口が折り返したボールをDFがクリアー。これを拾った槙野が遠い位置からゴールを狙ったが、枠を外れている。

 終盤、広州恒大の速攻から何度かピンチを迎えた浦和は、後半ロスタイムにも鈴木のオウンゴールで失点。シーズン最初の一戦は、0-3で敗れる苦い試合となった。

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